Arturo Benedetti Michelangeli / Rachmaninov & Ravel: Piano Concertos

このブログで紹介しているレコードは原則オリジナル盤ですが、これは再発です。

Arturo Benedetti Michelangeli / Rachmaninov & Ravel: Piano Concertos
HMV ASD255

ラヴェルのピアノ協奏曲は思い入れのある作品で色々持っていますが、サンソン・フランソワとこのミケランジェリが双璧だと思っています。

どちらもステレオ初期の作品であり、オリジナルは高値で取引されています。
フランソワは英・仏盤を両方気合で買いましたが、ミケランジェリはなかなか良い出会いが無く入手していませんでした。

昨今の相場は5万位でしょうか。

このレコードは、日本のオーディオ輸入代理店であるユキムが企画したレコードの1枚です。限定300枚です。
参考(PDF): ■YUKIMU CLASSIC LP COLLECTION 発売のお知らせ

注目すべき点は、
1. セッションテープそのものである大変貴重な「ファイナル・マスター」を使用してリマスタリング。
2. ノイズ・リダクションは音楽シグナルを曇らせる外からのノイズ除去のみとし、ヒスノイズを除くといった作業は一切廃止。

オーディオファイル的観点から言うと、DECCAやRCAなどと比べるとEMI(HMV、Columbia含む)の作品は一歩劣るという印象は拭えません。
一説には、マスタリングの際に聴きやすさを重視し、ヒスノイズ除去などをしていたことが原因とも言われています。

そのような作業を行わないことで従来のマスターの音が聴けるのではないかと期待していました。

今回リリースされた6枚の中でオリジナル初版で持っているものも幾つかありますが、音質は互角という印象です。

一般的にDECCAの音、EMIの音といったレーベルのイメージは存在すると思います。
それは、録音技師、カッティングエンジニア、盤の素材、イコライザーカーブなど色々な要素が存在します。

今回のyukimuの作品でも同様の共通した音を感じました。
オリジナルとは高域の抜け感など異なる印象を受ける部分もありますが、一般的な再発盤にありがちな、ガッカリ感は殆どありません。

クラシックのレーベルにおいて、もっとも市場価値の高い作品が充実しているのがEMIだと思います。デッカと比べても10万以上で取引されているレコードの多さは圧倒的です。今後も貴重な未再発盤のリリースなど期待したいです。

ここで取り上げたミケランジェリの作品は、CDでも持っていますし、以前に紹介したBOXにも収録されていますが、違う演奏かと思えるくらい音は違います。

1957年の録音からこのような鮮度のある音が聴こえることに改めて驚かされます。

演奏の内容は僕が書くまでもありませんが、ミケランジェリを認めていなかったリヒテルでさえ、ラヴェルのピアノ協奏曲の録音を残さなかった理由の1つとして、
「ミケランジェリが遥か高いところまで持って行ったものを、そこから引き返すのはみっともない。」という趣旨の発言をしていました。

最高の誉め言葉じゃないでしょうか。

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