Raspberry Pi3用の新しいディストリビューションが登場しました。
当方はPi2を使用していますが、Pi2でも使用可能です。
USB不可、I2S-DAC専用、音源はNASからという硬派な仕様です。
今まではvolumio2をチューニングして使用していましたが、さらに雑味がなく、伸びやかで気持ちの良い音です。今はこれをメインにしています。
また、SpotifyやAirPlayの音がかなり良いので、しばらくSpotifyで遊んでいます。
主な特徴は下記の通り
1. Real-Time Kernelを採用
2. Kernelをラズパイ3向けの最適化オプションでビルド
3. mpdをラズパイ3向けの最適化オプションでビルド
4. shairport-sync(AirPlay)をラズパイ3向けの最適化オプションでビルド
5. alsa-libをラズパイ3向けの最適化オプションでビルド
6. libFLACをラズパイ3向けの最適化オプションでビルド
7. Web GUIとしてympdを採用
8. Spotify Connectに対応
9. MPDの各スレッドにリアルタイム優先度と実行CPUを指定
10. shairport-syncの各スレッドにリアルタイム優先度と実行CPUを指定
11. CPUのオーバークロック(電源・放熱対策の状況に依り要調整)
12. GPUのアンダークロック
13. プロセスマイグレーション等のカーネルスレッドによる割り込みの抑止(OS jitter対策)
14. カーネルパラメータのチューニング(OS jitter対策)
15. CPU Affinity設定
16. NASマウント設定のチューニング
17. HDMI出力の停止(消費電力低下・電圧安定化)
18. Wifi、Bluetoothの停止(消費電力低下・ノイズ抑止・電圧安定化)
19. USBポートへのバスパワー供給停止(消費電力低下・電圧安定化)
20. LED消灯
21. ALSAバッファのチューニング
22. MPD再生中はAirPlay(shairport-sync)関連のプロセスを自動停止
23. AirPlay再生中はMPD・Web GUIのプロセスを自動停止し、NASマウントを自動解除
24. MPDとWeb GUI間の通信にはUnix Domain Socketを使用し、TCP6600ポートでの待ち受けを停止
日本発のディストリビューションです。更新も頻繁に行っています。
参考: symphonic-mpd
symphonic-mpdの設定
この記事を書いている時点でのバージョンはv0.2.19です。
I2S-DACとNASの設定をするだけですが、自分用メモとして。
1. ファイルのダウンロードと初期設定
まず、ファイルをダウンロードし、DD for Windowsなどを使ってマイクロSDカードへデータを書き込みます。
Pi3は問題ないですが、Pi2だとこの状態では立ち上がりませんでした。赤で囲った部分、arm_freq=1440をコメントアウトもしくは削除し、#arm_freq=960を有効にします。この時点でI2S DACも任意ものに変更します。
マイクロSDをラズパイに刺して電源投入。I2S-DACが繋がっている状態であれば、効果音が出ます。これで無事起動したのか確認できます。
2. sshでの設定
無事に立ちあがったらsshで設定を行います。
接続先: smpd.local
ユーザ: pi
パスワード: raspberry
まずは、NASをマウントします。
webブラウザからはcifsしか対応していません。
NFSのマウント
pi@smpd:~ $ sudo nano /etc/fstab
# NAS Setting
元の記入をコメントアウト、もしくは削除し、下記を追加。今回はNFSv4でマウントしています。
192.168.0.50:/volume1/Music /var/lib/mpd/music/NFS nfs vers=4,ro,rsize=32768,noauto,x-systemd.automount 0 0
/volume1/Music: NAS内の音楽フォルダの場所
ディレクトリの作成、更新
pi@smpd:~ $ sudo mkdir /var/lib/mpd/music/NFS pi@smpd:~ $ sudo systemctl daemon-reload pi@smpd:~ $ sudo systemctl reboot
rpcbindの停止
pi@smpd:~ $ sudo nano /boot/config.txt
以下を追加
# for NFSv4
sudo systemctl stop rpcbind.service
sudo systemctl disable rpcbind.service
MPDクライアントソフトの使用許可
音質最優先のため、デフォルトはwebブラウザからの選曲のみ可能です。
ブラウザに http://smpd.local/ と入力します。
ただ、やはり普段なれたMPDクライアントを使いたいので、設定を変更します。
MPDクライアントソフトの使用許可
pi@smpd:~ $ sudo nano /etc/mpd.conf
#port “6600”
#bind_to_address “any”
コメントアウト”#”を削除します。
3. MPDクライアント側の設定
主要クライアントでのカバーアートを出すための設定です。
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