クラシック オリジナルレコード 英国編

名盤と呼ばれる作品は、再発を繰り返していますが、クラシックのレコードに限って言えば、オリジナルプレスより優れた再発は殆ど有りません。

モノラルレコードには手を出さないようにしていますが、少なくてもステレオが生まれた1950年代後半から登場した各レーベルの作品群は、今の最新録音と比べても全く色褪せない魅力を持っていると思います。

これらの優秀録音と、再発盤の音の差は無視できません。僕の感覚では、当時の2版、3版などでも、リシューとして評価の高いESOTERICやSpeakers Cornerよりも音が良いと感じます。ただ、30-50年も前のレコードですから、傷だらけでノイズまみれのオリジナルを聴くのであれば、現代の再発という考えも有りだと思います。
オリジナルが高価で入手できない場合は、割り切ってCDで聴くようにしています。

英DECCA、EMI(HMV)、Columbiaのラベルについて

僕が勝手に英国3大レーベルと思っているデッカ、EMI(HMV)、コロムビアのラベルを紹介しておきます。機会があればこれらの派生シリーズや、他レーベルも紹介したいと思います。なお、英国以外でも同一作品は多数リリースされていますが、英国版と比較しクオリティーが落ちる事が多々あります。

英DECCA SXLシリーズ

ED1-4の表記についてですが、単純にそのレコードの初版のことをED1、2版をED2、と明記するレコード屋もあります。

blue back borderついて

初期のSXL2000番台前半の作品のみ存在します。ジャケット裏が青く囲われている作品です。このジャケットの場合、例外なくED1です。

ED1 blue back border

個人的には、このblue back borderにこだわりはありません。

グラムフォンの赤ステシールもそうですが、これだけ年代が経ってしまうと、ジャケットとレコードが意図的に入れ替わっていることもありますので、初版の判断は、あくまでもレコードのラベルで行うのが賢明だと思っています。

ED1(左上にORIGINAL RECORDING BY)

SXLシリーズはSXL2001から始まる2000番台、SXL6001から始まる6000番台がありますが、2000番台の全てと6000番台前半のレコードがこれに該当します。僕の所有物で最後のED1はアバドのメンデルスゾーン、交響曲3&4番(SXL6363)です。

ED1でも最初期のごく一部のレコードは次のように外溝になっています。

上で紹介したblue back borderよりも個体はさらに少なく、当方は数枚しか所有していません。初めて見たときは、どこかのリシュー盤を掴まされたと思ったほどです。
DECCA ED1 外溝

通常のED1は下記のようなラベルです。
decca sxl ed1

ED2(左上にMADE IN ENGLAND 外側に深溝)

ED2が初版の作品としては、カラヤンのドヴォルザーク交響曲8番(SXL6169)、バックハウスのブラームスピアノ協奏曲(SXL6322)等があります。
decca sxl ed2

ED3(左上にMADE IN ENGLAND 内側に溝)

ED3までをラージデッカ、ワイドバンドと呼んでいます。ED3が初版の人気作品としては、フリューベックのアルベニス、スペイン組曲(SXL6355)、ロストロポーヴィチのシューベルト、アルペジオーネ・ソナタ(SXL6426)等があります。
おそらく1960年代までがこのED3となり、70年からED4が始まると思います。
decca sxl ed3

ED4(ナローバンド)

SXL6000番台中盤からこれが初版になります。ナローバンド、スモールデッカ等と呼ばれています。ED4が初版の人気作品としては、チョン・キョンファのバッハ無伴奏(SXL6721)、ショルティのストラヴィンスキー、春の祭典(SXL6691)等があります。また、途中からオランダプレスに移行します。このオランダプレスをED5と表記するレコード屋もあります。
decca sxl ed4

英EMI(HMV) ASDシリーズ

ED1(ホワイト/ゴールドニッパー)

ASD251から575までがこれに相当するそうです。クラシックのレコードで最もレアな作品の1つとして有名なジョコンダ・デ・ヴィートによるモーツァルト ヴァイオリン協奏曲(ASD429)は1度は聴いてみたいです…。
emi asd ed1

ED2(セミサークル)

ASD3桁台後半から、ASD2251から始まる4桁台前半はこれが初版となります。
emi asd ed2

ED3(カラー切手)

この辺からややこしくなります。ASD2400番台あたりからこれが初版となる作品があります。
emi asd ed3

ED4(モノクロ切手 白枠)

切手がモノクロになります。これもASD2400番台から初版が存在します。
emi asd ed4

ED5(カラー切手 白枠)

また、カラー切手に戻ります。レーベルに白枠がある場合は、モノクロが先になります。これが初版となるのは、ASD3000番台後半からです。
emi asd ed5

ED6(新ニッパー)

レコード屋によっては、2ndセミサークルと記載する場合もあります。ASD3000番台後半の1部の作品でこれが初版になるようです。
emi asd ed6

英Columbia SAXシリーズ

ED1(ブルー/シルバー)

SAX2252からスタートし2500番当たりまでが該当します。レオニード・コーガンの一連の作品など、数十万円で取引されている物も少なくありません。僕には一生縁が無いと思いますが…。
columbia sax ed1

ED2(セミサークル)

2000番台後半、5000番台はこれが初版になります。
columbia sax ed2

ED3(音符)

これが初版になる作品が存在するのか僕にはわかりません。手元に1枚も無いので、この画像のみ、webから拝借しました。
columbia sax ed3

気が向いたら加筆・修正もしたいと思います。また、間違いがあれば、ご指摘頂けると幸いです。

米国編を掲載しました。

以前、英国のクラシックレーベルのラベルを紹介しましたが、今回は米国編です。僕は米国のレコードは集めていませんので、英国編とは温度差があるのはご了承く...

コメント

  1. 雪之丞 より:

    初めまして。

    初期盤について、色々勉強させて頂きました。

    HMV ASD429の一部をこちらにアップしてあります。
    https://youtu.be/s1HF6LQlWRc
    https://youtu.be/OFAwIB81JnM

    デジカメにて録画したので、音質は芳しくありませんが、雰囲気は分かると思います。